【9月17日】いい感じの場 研究会『思いがけず利他』

いい感じの場研究会

いい感じの場研究会は、こちらは、人と人とが出会う現場を“場”と捉え、それらの「なんかいい感じやねぇ」の感覚を探る研究会です。

研究会は、月に一度の頻度で開いています。毎回、手がかりになりそうな本を決めてはいますが、あくまでも本は呼び水で。脱線ばかりなので、ご心配なさらず。読んでいなくても、手元に本がなくてもご参加いただけます。

<今回の手がかり本>

思いがけず利他 | 書籍 | ミシマ社
ちいさな総合出版社

前回読んだ本のなかで、とある人が自身の大事な話を「つい話しちゃった」という描写がありました。

この“つい”というところに、いい感じの場のヒントがあると思うんです。数回前の『CONTEXT DESIGN』の回でも、「“その人”が自然と出てきてしまう場、っていいよね」という話が出ていました。

作為を持って誰かに働きかけるのではなく、場に働きかけていくことで、思いがけず自分が出てしまう可能性を耕していく。

そんな有り様を考えてみたく、今回の本を選びました。

It’s automatic!?
誰かのためになる瞬間は、いつも偶然に、未来からやってくる。

東京工業大学で「利他プロジェクト」を立ち上げ、『利他とは何か』『料理と利他』などで刺激的な議論を展開する筆者、待望の単著!

今、「他者と共にあること」を問うすべての人へ。
自己責任論も、「共感」一辺倒も、さようなら。

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偽善、負債、支配、利己性……。利他的になることは、そう簡単ではありません。
しかし、自己責任論が蔓延し、人間を生産性によって価値づける社会を打破する契機が、「利他」には含まれていることも確かです。——「はじめに」より

本書は、「利他」の困難と可能性を考える。手がかりとなるのは、居心地の悪いケアの場面、古典落語の不可解な筋書き、「証明できない」数学者の直観、「自然に沿う」職人仕事の境地、九鬼周造が追求した「私は私ではなかったかもしれない」という偶然性の哲学……など。

「利他の主体はどこまでも、受け手の側にあるということです。この意味において、私たちは利他的なことを行うことができません」「利他的になるためは、器のような存在になり、与格的主体を取り戻すことが必要」 ——本文より

意思や利害計算や合理性の「そと」で、
私を動かし、喜びを循環させ、人と人とをつなぐものとは?

<日時>
9月17日20:00〜21:30頃

<開催方法>
ZOOM

参加ご希望の方は、下記のフォームからご回答をお願いします。
https://forms.gle/NgbEecibpJvu9LZR6