おろおろする死生学読書会『声の地層 災禍と痛みを語ること』:きく・語る・語り継ぐことは、死生をどうまなざすのか

死・生におろおろする読書会

「生きる意味ってなんなんだろう…」など、わかりっこない問いをはなしてしまうふたりで読書会をはじめました。ひとりだと抱えきれないものを前に、みんなでおろおろしていこうとする会。

死や生にまつわる書籍たちを、簡単なゼミ形式のような形で読み進めていきます。主催者も死生学について見識があるわけではないため、一緒に学び、一緒に考えていければ嬉しいです。

今回の書籍について

『声の地層 災禍と痛みを語ること』(著:瀬尾夏美)
https://www.ikinobirubooks.co.jp/koenochisou/

伝える人と耳を澄ます人をつなぐ、語り継ぎの文学

震災、パンデミック、戦争、自然災害…。多くを失い身一つになっても、集えば人は語りだす。痛みの記憶を語る人と聞く人の間に生まれた「無名の私たち」の記録。

読書会のテーマ

「きく・語る・語り継ぐことは、死生をどうまなざすのか」

著者である瀬尾夏美さんは、東北の大震災で災厄を経験した方たちの語りをききとり、文章や絵で残していくアーティストです。

『声の地層』を読んで感じたことは、タイトルのとおり、瀬尾さんのなかにさまざまな声が降り積もっていることでした。ひとりの人生なのだけれど、あの人も、あの人も、あの人も、いろんな人の存在がちらついている。

災厄や痛みの語り。そこには、いのちであれ、ものであれ、まちであれ、“死”が滲んでいる。同時に、失われたそれらが“生きた証”でもあるのだと思います。

死でもあり、生きた証でもある語り。それを語る人にはなにが浮かぶのか。きいた人はなにを受け取っているのか。受け取ったものを継いでいくとき、なにを手渡しているのか。

その流れからしかまなざせない死生がある、そんな予感をもとにして、『声の地層』の読書会を開いてみます。

読書会の進め方

参加いただくみなさんには、該当範囲を読んできてもらい、当日に用意する共同編集可能なドキュメントに感想や疑問などを書いてもらいます。

その後、ドキュメントを手がかりのひとつにして、参加者で語り合いをはじめていく形式です。

  • 自己紹介・チェックイン
  • 共有ドキュメントへの記載
  • 記載内容の共有&語り合い
  • 〜休憩〜
  • 前半のはなしを経ての感想等々を記載
  • 記載内容の共有&語り合い
  • 振り返り・チェックアウト
今後の開催について
開催回日時扱う章
第1回7/15(火)20:00-22:00はじめに〜5章
(〜p94)
第2回7/29(火)20;00-22;006章〜11章
(p95〜p191)
第3回8/19(火)20;00-22;0012章〜おわりに
(p192〜p282)
その他詳細など

開催方法:
オンライン(ZOOM)

参加方法:
ご希望の方は、とろ火のDMや問い合わせ、info@torobibook.comなどへご一報くださいませ。

すべての回でおはなしできたら嬉しいですが、まずは一回目だけ、など、単発のご参加でも大丈夫です。二回目以降も告知するので、改めてご連絡いただけると幸いです。

その他:
会のなかで、やわらかい記憶に触れてしまう瞬間があるかもしれません。どうか無理せず。可能な範囲ではなす/きくをしていただけたら嬉しいです。