短歌日記 24.12.09〜24.12.15

火守りのつれづれ
12/9

少年に熱意の油さしてみろ
笑っちゃうよな 奴隷できたぜ

久し振りにお子の夜泣きが大変だった。響く泣き声は、ときおり存在を否定されているような気になってしまう。

歯車の時間に意義を持たせようとする欺瞞と出会った。自分のなかにも見つけてしまった。

12/10

壊すのか? ああ、もういいか。そうだよな。
ほら、持ってけよ。夜明けの匂いだ。

朝の散歩中、「ずっと同じところには居れないんだな」と強烈に感じた。どこか自己破壊的な側面があるのかもしれない。

12/11

月からの赦し得たくて居残りしても煤けたおどりば ここすら

遠い知り合いの近況に触れ、過去の挫折するにもいたらなかった挫折が、心に蘇る。

だいぶ長いこと足踏みしている。焦り。なにへの焦りなのか。

12/12

重力をつかまえがちな罪人
面を上げず黒いもにょもにょを

朝起きれる日が増えてきた。それは、2週間ほど、目を逸らすことで回復していったから。

ただ残念ながら、それで浮かび続けるだけの器用さも鈍感さも図太さもない。

まっすぐ苦しまないといけない。その決心と闘いつづけている数年。

12/13

焼きすぎたツナ刺されども無色の日
ぼく川底に石を置きたい

なにもなかった日。黒いものもなにもなく、虚無すらない。空っぽを感じるにも、その他の色が必要らしい。

「生きる意味はないのに、なんで生きるんだろう」を抱えて、日々に抵抗感を持つ。

生きていくって、疲れるもの。

12/14

真昼間の場違いな月 笑われた
「やりたいことは?」「生きてたいです」

午後、知人の(過去からの)発言を受けて調子を崩す。勝手に馬鹿にされた気になってしまう。自信のなさ。だが、ひとりで守れるほど、強くなりたくはない。

じゃあ、どうなりたいのか?

沈黙。受け止めて欲しいだけか。

12/15

行儀よく噛みつくよりも
抉り出せ 夜更けの嵐 うるせえ拍を

なにかを否定しないと、他者といながら自分を保てない。ずっと、ずっとこの問題とぶつかっている。自分が正しいと噛みついていないと、保てない。

THE BLUE HEARTSのライブ映像を見た。叫んでいた。僕も叫んでいた。

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