【4/28開催】「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」読破しようの会:四冊目『源氏物語 上』

火守りのつれづれ

作家の池澤夏樹さんが個人編集を務め、全30巻にわたる『日本文学全集』を読破しよう…と友人と読書会をはじめます。

僕はいわゆる“文学”というものに、とんと疎いまま育ってきました。小説は好き。大好き。でも、文学作品はどこか遠い存在で。図書館や本屋さん、教科書などで存在は知っていても、読んでみようという気にならなかったんです。

そのときの感情を見つめると、どうやら「わからなかったらどうしよう」という、ちっぽけなプライドがあることに気づきました。

本が好きと言いつづけているのに、文学と呼ばれるものを理解できなかったら…。そこでなにかが損なわれるはずないのに、本好きと名乗る資格がないと感じてしまいそうで。

けれど、ずっと読みつがれている文学作品の魅力にも触れてみたい。人を惹きつけてやまないものを感じてみたい。

ちっぽけなプライドと文学作品からの引力のせめぎあい。それを友人に話していて、教えてもらったのが「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」でした。いろんな作家さんが新訳を担当しているのも面白い。

ひとりだとまだ難しいかもしれない。でも友人の肩を借りてなら…と、「全30巻を読破しようの会」を開くことになりました。

文学作品なんて読んだことないよ、という方とこそ一緒に読み進められたら嬉しいです。

<今回の本>

源氏物語 上 :角田 光代|河出書房新社
源氏物語 上 千年読み継がれる『源氏物語』が現代最高の訳で甦る。原文に忠実ながらも、読みやすく小説としての面白さが堪能できる角田訳。1帖「桐壺」から21帖「少女」まで、光源氏・恋の遍歴の巻。

<版元より>
平安時代中期の11世紀初めに紫式部によって書かれた『源氏物語』は、五十四帖から成る世界最古の長篇小説。輝く皇子として生まれた光源氏が、女たちとさまざまな恋愛を繰り広げる物語であると同時に、生と死、無常観など、人生や社会の深淵が描かれている。四百人以上の登場人物が織りなす物語の面白さ、卓越した構成力、細やかな心情を豊かに綴った筆致と、千年読み継がれる傑作。上巻には一帖「桐壺」から二十一帖「少女」まで、光源氏の誕生から若き日々を描く。

第四冊目は『源氏物語 上』です。

前回読んだ三冊目の解説にて、池澤夏樹さんが文学史について触れていたのですが、源氏物語以前と以後でわけられるそう。それくらいに、とてつもない作品。

教科書等々の断片でしか知らない場面も多いのですが、それらはすべて光源氏というひとりの男の生涯を描いたもので。五十四帖もの大長編のなかに位置づけたとき、また違った見え方になるはず。

千年前の傑作を、上中下と3ヶ月にわたって読み進めていきます。

※今回取り扱うのは、上巻に掲載されている<一帖「桐壺」から二十一帖「少女」まで>です。文庫版もあるのですが、巻の区切り方が異なっているので、ご注意ください。

<日時>
4月28日20:00〜21:30頃

<定員>
5名(ゆったりおはなししたいため、少人数に設定しております)

<開催方法>
ZOOM

参加ご希望の方は、DMや問い合わせ、info@torobibook.comなどへご一報くださいませ。ZOOMのURLをお送りします。